WG6 代表
夏目 やよい
医薬基盤・健康・栄養研究所 バイオインフォマティクスプロジェクト
深層学習に関する技術を応用した機械学習技術「Deep Tensor」を利用し、非臨床薬物動態データ及び化合物構造物理化学的性質により、ヒトの薬物動態(血漿中濃度推移)を正確に予測するマルチモーダルモデルを作成する。この結果、臨床試験前にヒトで理想的な薬物動態を示す化合物の選択が可能となり、創薬過程で課題であった臨床試験に進むまでの時間の削減及び臨床試験成功確率の大幅な向上に資することを目標としている。
トランスレーショナル研究における課題をオミックスデータを用いたモデル化により解決することを目指している。「バイオマーカー」、「メカニズム解明」、「細胞選別モデル」の3つのテーマに取り組んでいる。バイオマーカーについてはマルチオミックスデータからバイオマーカー候補を提案するモデルを作成する。さらに、オミックスデータ間の関係性を明らかにするモデルを構築することにより、そのメカニズムの解明を目指している。また、臨床腫瘍の特徴を反映した細胞株の選別モデルを作成することにより、がんの創薬研究の精度向上を図る。