WG3:創薬テーマ創出PJ INTRODUCTION

バイオメディカル・基礎から臨床への開発プロセス

WG3:創薬テーマ創出

伊藤眞里

WG3 代表
伊藤 眞里

  • 医薬基盤・健康・栄養研究所 バイオインフォマティクスプロジェクト

PJ08有望提携先や研究テーマの自動探索

学術文献データベースに収載されている膨大な量の論文・学会情報や共著関係を複雑ネットワークの理論に基づいて解析し、有望な研究者を自動探索するAIを開発する。このAIは、主に企業がアカデミアの研究者を探索するときに活用することを想定し、LINCメンバーへのアンケートから見出した企業のニーズに応えるべく、研究者の論文業績、分野・学会におけるポジション、共著関係から見出せる協調性等の人柄も勘案する。

PJ09標的分子探索

創薬標的を探索する際に活用しうる様々な情報(文献、特許、omicsデータ、SNPs情報、タンパク質/遺伝子/パスウェイ情報、疾患情報等)を学習させ、任意の疾患名や病態名を入力して創薬標的候補となる分子名を出力するAIシステムを開発する。既存の統合データベースに比べて研究すべき創薬標的をより的確に提示できるシステムを作ることで、新規創薬標的の探索を支援し、創薬の成功率向上に寄与することを目的とする。

PJ10ドラッグリポジショニング

化合物構造から標的タンパク質・薬効・フェノタイプ等を予測する機械学習モデルを構築し、任意の化学構造式を入力することによりその予測結果を出力するAIシステムを開発する。この結果、作用機序不明の活性化合物の標的予測による研究の推進、新規創薬・創農薬標的の探索、既存薬剤のリプロファイリングによる適応拡大等への貢献を目的としている。

PJ28-2電子カルテや患者コミュニティサイトからのアンメット・メディカル・ニーズの抽出

医療従事者・患者双方のアンメット・メディカル・ニーズ(UMN)を見出すAIモデルを開発する。具体的には、電子カルテの診療録や看護録(医療従事者の目線)、患者コミュティサイトのブログやSNSなどの書き込み(患者の目線)から、自然言語処理技術を応用してUMNの探索を試みる。UMNの把握により、行政の施策、大学や研究機関、企業の研究開発テーマの立案・意思決定を支援し、患者の治療満足度ならびに日本の医療の質向上に資することを目的とする。