2023.01.13
GENESIS Users' Group(運営:株式会社理研数理(※1))は第5回研究会を開催します。
今回は、分子動力学(MD)ソフトウェア「GENESIS」(※2)を用いた自由エネルギー摂動法(Free Energy Perturbation - FEP法)(※3)の基礎を、開発者である理化学研究所の講師の方々にデモンストレーションも交えてご紹介いただきます。FEP法は、創薬研究においてタンパク質とリガンド(薬剤)の結合状態を調べるための重要な計算法です。また、創薬に限らず、材料設計においても分子間の親和性や溶解性などを評価する際にも活用できる計算法です。創薬研究や材料研究に携わる方にとって、GENESISの優れた機能を知る絶好の機会となりますので、ぜひご参加をご検討ください。
■日 時 2023年2月22日(水)第一部 13:00~15:00、第二部 15:00~16:00
■開催形式 オンライン開催(Zoom開催)
■主 催 GENESIS Users' Group(運営:株式会社理研数理)
■共 催 国立研究開発法人理化学研究所 計算科学研究センター、一般社団法人ライフ インテリジェンス コンソーシアム、株式会社JSOL
■費 用 無料(事前登録制)
■発表者 尾嶋 拓(理化学研究所 生命機能科学研究センター)
松原 大貴(理化学研究所 生命機能科学研究センター)
信夫 愛(理化学研究所 生命機能科学研究センター)
李 秀栄(医薬基盤・健康・栄養研究所 AI健康・医薬研究センター)
■テーマ
<第一部:研究会>
・自由エネルギー摂動法(Free Energy Perturbation - FEP法)の基礎
・GENESISにおけるFEP法のデモンストレーション
・GENESISにおけるFEP法に関するディスカッション
<第二部:スーパーコンピュータ「富岳」オンライン見学会>
・「富岳」の概要説明(35分程)
・「富岳」見学・質疑応答(25分程)
※参加者人数が15人未満の場合は、開催中止とさせていただきますのでご了承ください。
■備 考
「GENESISにおけるFEP法に関するディスカッション」では、事前に参加者から議論したいテーマ・質問を募集しています。ご自身の興味があることについて、ぜひ積極的にご記入ください。
■詳細・参加申込み
GENESIS Users' Group第5回研究会の参加申込みは、下記のページからお願いします。
締め切り:2月20日(月)
https://www.riken-suuri.jp/solution/users-group/workshop.html
(イベントの詳細、お申し込みは株式会社理研数理のWEBサイトをご覧ください)
なお、研究会への参加に際しては、GENESIS Users' Groupへの入会が必要です。
GENESIS Users' Group入会について
https://www.riken-suuri.jp/solution/users-group/index.html
■お問い合わせ
本内容へのお問い合わせは、下記メールアドレスまでお寄せ下さい。
株式会社理研数理 info@riken-suuri.jp
※1:株式会社理研数理(以下、理研数理)は、GENESISの開発拠点である理化学研究所計算科学研究センター粒子系生物物理研究チーム(杉田有治チームリーダー)と連携し、GENESISの利用が見込まれる国内の企業ユーザーと開発者が集うユーザーグループ「GENESIS Users' Group」を運営しています。
※2:「GENESIS」は、国立研究開発法人理化学研究所(以下、理化学研究所)を中心に開発している分子動力学ソフトウェア(フリーソフトウェア:LGPLv3で配布)で、生体分子を含むさまざまな分子システムのダイナミクスを計算します。特徴の一つである超高並列性能により、スーパーコンピュータ「富岳」上で10億原子からなる分子混雑環境系のシミュレーションを実現した一方で、生命科学や創薬に加え材料開発分野での応用計算も念頭に種々のアルゴリズムを実装し、GPU対応など汎用化を進めています。今後、産業界などでGENESISの幅広い活用が期待されます。
※3:MDシミュレーションを用いた自由エネルギー摂動法(Free Energy Perturbation - FEP法)は、タンパク質―リガンド、タンパク質―タンパク質の会合に伴う自由エネルギー変化(絶対自由エネルギー変化と相対自由エネルギー変化)を予測する最も一般的な手法です。FEP法では、状態間の自由エネルギー変化を多くの中間状態を導入して評価するため計算コストが高くなります。GENESISでは、スーパーコンピュータのような超並列計算機を有効に活用した効率的なFEP法が実装されています。様々な拡張アンサンブル法と組み合わせ、タンパク質―リガンド結合に限らず、タンパク質の会合やリガンドの膜透過に伴う自由エネルギー変化を高精度・高効率に予測する手法が開発されています。